架空の森

ろくなことなんて、書けるわけない。そんな日常。

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

finale,そして大団円

月並みな話、「人生を変えた一冊」という大層なものを聞かれた時は何と答えるだろうか。真面目に、少し格好つけて答えるなら、アンドレ・ジッドの『狭き門』。もしくは、10年ほど前に読み、青春時代を村山由佳に費やすきっかけになった『おいしいコーヒーの…

架空じゃない帰り道

茜色というのは、イメージしていたよりもだいぶ暗い色のことを指すらしい。陽が沈む前の夕映えではなく、陽が沈んで夜の帳が下りる直前の赤*1。勘違いしていたほうを何色と呼ぶかはわからないけれども、段々と茜色へと移り変わってゆくグラデーションは、掛…

N先生との架空の禅問答

「愛ってなんですかね?」 二人で飲んでいてなんとなく思いついた質問に、N先生は意外そうな顔をした。 「急にどうした。S子となんかあったのか?」 「んな大昔の話を蒸し返さないでくださいよ。いい加減吹っ切れましたし、今現在僕の身辺が綺麗サッパリなの…