2つの覚書【ホワルバ再考#3】
せっかくWHITEL ALBUM2 EXTENDED EDITIONを買ったというのに、「はじめから」のボタンすら押せていない。もう半年以上経っている。
今回はとりあえず思いついた2点について忘れないように書き残しておく。
1 冬馬かずさは「WHITE ALBUM」を歌わない
「WHITE ALBUM2 ORIGINAL SOUNDTRACK~kazusa~」を聴き返していて、実際に「WHITE ALBUM」をかずさが歌うことはないと感じた。最初に聴いた時もまったく同じ感想を持った。
「二人会えなくても平気だなんて」なんてかずさは絶対に言えない。
歌声・声色はディレクションの結果であり、このアルバムは、強がりを言えないという制作側の解釈を明確にする。
2 気になった文の引用
非人称化されること、あるいは、ディオニュソス的八つ裂きによって或るひとつの個体性がシャープに研がれるのであれば、分身的な自他関係をぎりぎりまで近接させながら、それでも懸隔維持する「同性愛」や「近親相姦」の共同性がありうる(…)。
千葉雅也『動きすぎてはいけない』280頁(2017年)河出書房新社
私は、3人の関係は性愛的に先鋭化したために破綻したと考えた。それゆえに疑似家族的な関係に希望を見出し、見出したまま思考を放棄した。
上の一文を読んで、かつての問題意識を思い出した。直感を忘れないために残しておく。